ピーちゃんの診断とご報告

園長 東 晴也

今朝、保護者のHさんが、真剣な顔で真っ直ぐ私を見て、こう聞くのです。
「ピーちゃんの診断は、結局何だったのですか?」
私は、これまでそれについてきちんと説明する必要はないだろうと考えていました。そもそも獣医の診断は出ていませんし、私は園長であって、飼育員ではないからです。貴重なHP上の紙面である、「『園長!』の写真日記」に毎回毎回「ピーちゃん」はないだろうと思っていたのもあります。そんなことをしていれば、
「園長、あなたは園児より飼育している鳥の方が大切なのか!」とお叱りの声があがるのは当然だと思うからです。
でも、今朝、Hさんからの問いを受け、私はその場で精一杯の応答をさせていただきました。話が長いので、Hさんも困られたと思います。他の保護者様のなかにも同じような疑問をもたれている方もいらっしゃるかもしれないので、申し訳ありませんがこの場をお借りして、簡単にご報告させて下さい。

まず、獣医の触診と持参したピーちゃんが歩いたりジャンプしたりする動画から、不自由になっている左足の動きより右足の方の動きが不自然だと指摘されました。痛む左足をかばうようにしていたせいで、右足に負担がかかり稼動範囲が湾曲している上に、足底に大きなタコが出来ていました。これは、ゲージ内の大きな石だらけの地面のせいかもしれません。10分程度丁寧に触診された後、獣医は私たちに、
「レントゲン撮りますか?」と聞くのです。そして続けて、
「レントゲン撮っても、診断が出るだけですけど」と。つまり、レントゲンを撮って、骨に問題があったとして、そこを切除か切断するかと言えば、推定15歳という年齢からそれはしないだろうと。さらに、レントゲンを撮って、骨の問題があったとしても、悪性である可能性は低いというのです。骨の病気であれば、足が不自由になり始めた3年前から症状が進行し、もっと具体が悪くなっていてもおかしくないのに、左足以外は元気で、来年の春に向けての繁殖の準備もしっかりしているらしいのです。獣医としては、骨の問題より、神経の問題であろうと。痛み止めと栄養剤を与えながら、食事の改良と住環境の整備によって、症状の改善を期待しましょう、というのが獣医からの提言でした。
というわけで、週明けの6日から、ピーちゃんだけを別のゲージに移して、投薬治療が始まりました!園児や保護者の皆様から、クジャクのことであるにも拘わらず、たくさんの励ましのお言葉をいただき本当に感謝いたします。また、Kさんからは私が食べたいくらいの美味しそうなブロッコリーをいただきました。今日もやっぱりピーちゃんは、ビタミン剤入りブロッコリー(緑の野菜)を食べた後に、粉薬付きドッグフードを食べました。

写真のピーちゃん……心なしか左足を地面につけている場面が増えた気がします。
今後の治療の経過は、またいつかご報告いたします。

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。