ご報告です。昨年春、園内で誕生した碁石チャボ(7羽)は、4月5日(金)、新しい学校(県内の公立高校)に引っ越しました。諸事情により学校名は明らかに出来ないのですが、羽村動物公園にもいる珍しい品種ですから、「生徒の観賞用にぜひほしい」との声に応えたものです。
長い間、園児と共に園庭で育った碁石チャボたちは順調に成長し、オスたちは、今春、早朝から鳴き声をあげられるまでに大きくなりました。従来から、雄鶏の「コケコッコー」の鳴き声が、幼稚園の周辺にお住まいの一部の方から「うるさい」との苦情をいただいています。いつもピータールーム近くにいるチャーリー(オス1羽)、クジャク小屋の近くにいるナガノたち(オス3羽)、それと碁石チャボのお父さん(オス1羽)は、毎夕、それぞれ小さな鳥カゴに入れて、それに暗幕をかけて大人しくさせて、夜間は保育室などに移動するなどして、早朝夜間に鳴かないように工夫をしています。そして、今回、成鳥となった碁石チャボのオスたちをどうするかを職員会議で議して来ましたが、もう園内で収容するには限界だろうということになり、外部にお譲りすることとなったのです。
私は、むしろ食べてあげようと言ったのですが、若い教員らから「絶対にダメです!」と言われ、いろいろな方のご紹介を受け、今回の決定となりました。
5日の夕方、園を出発し、先方の学校の農場に引き渡して来ました。飼育小屋は、小屋というより畳3畳分くらいの小さな部屋でした。私たちが到着するなり、担当の先生方が、相談しはじめた会話の内容に、私は驚かされました。
「ヒーター、どうする?」
えっ、鳥小屋って、寒いときは暖房つけるものなの??ひかりの鳥小屋に、暖房設備は皆無ですが……。結局、もう春なので、ヒーターはなしとなりました。
とにかく、小屋にはきれいなワラを敷いてくれて、隠れ場所になる小さな部屋、止まり木、餌と水も十分用意してくださいました。これは、ひかり幼稚園よりずっと快適な飼育環境です。これなら碁石チャボたちも安心して、ここで過ごせると確信いたしました。
ひかりのHPにも園児がニワトリを抱く様子が紹介されています。最近は、ペットが家族の一員のように人の癒しになることが言われます。ひかりの動物たちの存在価値を認めつつも、園の収容能力の限界を知り、近隣の方々のご迷惑にならないための努力と工夫が必要だと、あらためて思わされました。
車の段ボールの中で不安そうにピヨピヨ泣いていた碁石チャボたち。ありがとう、元気でね!(2024.4.6)
*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。