Mさんのダンス発表会 -カルチャーとスポーツの狭間で-

園長 東 晴也

今日は、狭山市市民会館で年長組のMさんのダンスの発表会があったので、観に行って来ました。今、私、思わず「観に」と言ってしまいましたが、今日のダンスの発表会はやばかったです(急に若者言葉を使ったりして)。なんといいますか、ダンスって、曲に合わせて踊るのだろうと思います。今回のパリ○○の新競技?ブレイキンは、その場ではじめて聞く音楽に合わせて踊るのだそうです!今日の発表会は、私の座席のすぐ後ろが、いわゆる関係者席で、もうその方々の歓声(応援?かけ声?)が常に賑やかで(嬉しくてたまらないのでしょう)、ダンスの曲や歌声が聞こえないのです。老人の私は、もう少し曲をちゃんと聞きながら、ダンスを見たかったなと思ったのですが、そういうのは古いのでしょうか?

たとえば、演劇というものを皆さんは、観に行きますか?それとも、聞きに行くのでしょうか?演劇の土台にあるものは、まず戯曲ですよね。戯曲(シナリオ)は、書かれたものです。それは、ほぼ音声として表現されるべき言葉を並べたものだとすれば、舞台演劇はまず耳で聞くものなのではないかと思うのです。

今日のダンスを鑑賞しながら、次々に子どもたちや若者があの舞台で表現していくなかで、思ったことは、これらの優劣を採点することなど私には出来ないと思ったのです。今回のパリ○○から正式競技となるブレイキンって、競技である以上、採点して勝ち負けを決めるのですよね。ダンスって、どう採点するのでしょうか?今日の舞台に立った子どもたちを見て、どの人も凄いなーと私は思いました。

やはり、ダンスは文化(カルチャー)であって、そもそもスポーツのように採点は出来ないと思うのです。本質的には、それは動かしようがない。でも、大会主催としては、若者文化の利用価値を考えたときに、なにがなんでも採点競技として、選手を競わせて、メディアで露出させて、スポンサーをつけて、注目を集めたうえでの大会経営を考えると、これもまたやむなしというところでしょうか……。

それにしても、Mさんかっこよかったよ!誘ってくれてどうもありがとう!(2024.7.28)

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。