園児の皆さんの観察力の凄さ

園長 東 晴也

園児の皆さんの写真を見ていた時、あれっ、と思った写真がありました。女の人が自分の荷物を持って園庭に走っていく写真です。明らかにお帰りの時間のものです。でも、後ろ姿なので、誰だかわかりません。
「この人、だれだろう?」
私は、預かり保育に来ている子どもたちに直接聞いてみることにして、ノートパソコンの画面を開いたまま、預かりの部屋に行って、
「これ、だれだと思う?」と聞いてみました。
すると、みんなの反応が意外なことに、なんと異口同音に、
「○○!」「○○!」「○〇!」と、そこにいた子どもたち数人が、同じ人の名前を言うではありませんか!
「おーっ、たしかに……そう言われればそうだね。」そして、私はすかさず、
「なんでそう思うの?」と聞くと、そこにいたA君は、パソコンの画面を指さしながら、
「これ(肩から下げている水筒)、○○の(水筒)」と、言ったのです。
お――っ!この水筒は○○さんのだから、なのだそうです。

それだけの話なのですが、そんなことも分からない私(園長)と、そんなところから人物を特定できる園児の皆さんの観察力の凄さが、私には新鮮な驚きでした。それも、全く疑うことなく、そこにいる数人がすぐに言い当てたからです。

私は、この時、私の鈍さを自覚する以上に、「子ども」たちのもつ感覚の鋭さ、そして、お互いをよく見ているのだなぁと思い知ったのです。

私(園長)はいつもなにを見ているか?園児の皆さんに問われた気がした瞬間でした。
そんなことを、やさしく教えてくれて、みんなありがとう!(2024.8.1)

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。