記録的短時間大雨(情報)との闘い

園長 東 晴也

「気象庁は埼玉県で猛烈な雨が降っているとして記録的短時間大雨情報を発表しました。  埼玉県入間市付近では、24日午後3時半までの1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられています。」(ANN 2024.8.24)
ちょうどこの時、私は入間市の自宅にいました。雨は午後2時過ぎには降り始め、あっと言う間に豪雨・雷雨となり、しかもすぐ近くで落雷を感じるほどの凄まじいものでした。同居の次男が渋谷から帰宅するというので、
「今は戻らない方がいい。西武線も途中で動かなくなるかもしれない……」と連絡したほどでした。

私がこの時、まず心配したのは、土曜の午後でしかも急な雷雨だったので、プールや河原で遊んでいた園児やご家族はいなかっただろうか?ということ。そして、園舎のことです。私の肌感覚ですが、この記録的短時間大雨情報が発表されるような急激な豪雨は、去年の2倍くらい頻発しているような気がします。

園舎は、ご存じように木造平屋建てバリアフリーのため、園庭と園舎の段差がほとんどなく車椅子の人もかんたんに園舎に出入りできるよう設計されています。建築士の安宅さんによると園舎が偉そうに見えないように、園庭をやや高くしているそうです。つまり、たくさん降った雨は、園庭から園舎方向に流れてくるように傾斜がついていて、そのため園舎周辺には雨水枡がたくさんあるのです。しかし、ひかりはとにかく自然(樹木や土など)が多いのですね。これは、園児の皆さんが、自然あふれる園庭でのびのびと気持ちよく生活するためなのですが、落葉樹が多く、その落ち葉や樹木周辺の砂利、泥が雨水枡の網を塞いでしまうことがあるのです。もちろん定期的な清掃はしているのですが、想定以上の急な豪雨があると雨水を処理できずに、園舎に雨水が上がって来てしまうことを心配することが今年は多いような気がします。(ちなみに私が赴任してから、このような事態は一度もありませんが。)

昨日午後4時半頃、園の様子を見に来た時には、園舎周辺の雨水も引き、異常がないことを確認し、安心しました。写真は、ツリーハウスからの雨だれで出来た模様です(8/25撮影)。雨脚が強かったことを物語っていますね。

私は少年時代、狭山で過ごしましたが、いわゆる夏の夕立(夏の午後に降るにわか雨)は好きでした。暑い夏、一時的に急に降って来る夕立で、地面が冷やされ、その雨上がりに庭に出て、温かく湿った大地を心地よく感じたものでした。

今の子どもたちは、あの「夕立」を知っているのでしょうか?私にとって、夏の午後の夕立には、爽やかな印象がありますが、昨日のような「記録的短時間大雨情報」の雨は、私でも怖いです。

地球温暖化の主な原因は、人間が化石燃料を燃やすことで、大気中に排出された二酸化炭素が急速に増加したことによると考えられています。最近は、雨が降ると身の危険を感じるほどの極端な雨が多いように思います。かつての夏の爽やかな夕立が懐かしいです。

もうすぐ夏休みが終わります。園児の皆さんに、爽やかな気持ちいい夏を過ごしてほしいと切に願った週末でした。(2024.8.25)

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。