がんばれ!突撃!ぐるぐるモンスター

園長 東 晴也

今日は2学期の始業日。しかも、こりす組(満3歳児クラス)には、3人の新入園児の皆さんをお迎えし、新しいスタートを切ることができました。そんな、嬉しくもなにかと慌しい日の午後、職員会議を終え、私は理事長と事務室と今後の大事な話し合いをしていた、まさにその時でした。
「(園の玄関で)急きょ来客があり、対応してほしい」という職員からの知らせが入り、理事長が呼び出され、玄関でなにやら話し合いが始まりました。私は、園長室にいて、早く打合せを進めなければという焦りもあり、その話しあいが終わるのを待っていましたが、どうもそんな雰囲気ではありません。私は、しびれを切らして、その話し合いを覗いてみました。すると、そこには7,8人の小中学生?が真面目な顔をして、理事長と対峙しているのでした。

その小学生らは、ほとんどひかりの卒園生らしく、なにやら理事長に要望をしているようなのです。小学生たちが、一生懸命何かを伝えようとしているのですが、それぞれが思い思いにしゃべるので、何が言いたいのか判然とせず、待ちきれない私は口を挟んでしまいました。
「ごめん。つまり、こういうことかな。皆さんは、自然環境保護のボランティア活動をしているぐるぐるモンスターというグループなんだね。それで、県大会で発表するから、その練習として、幼稚園の先生方に発表を聞いて欲しいということなのかな?」すると、そのグループのなかの比較的年長の人が、
「そうです」と。それで、すかさず私が、
「じゃあ、今日はその打ち合わせというか、発表を聞く日時を決めればいいの?」
すると、そのやや年輩の小中学生?は、
「……」と、不本意な表情のまま、返答しないので、私はまさかと思いながら、
「え?じゃあ、今日、今から発表するから、聞いてほしいということ?」すると、その人は、
「はい」と、うなずくではありませんか!私は内心、……おいおい頼むよ~、急に来られても……と思っていると、後ろにいたその保護者らしき方が、
「すいません。発表の練習をSショッピングセンターでやろうかと話していたら、『ひかり幼稚園の先生方に聞いてほしい』ということになり、その打ち合わせに来るつもりだったのですが、今日これから発表しようということになってしまって……」と、恐縮しているのでした。

私は「まいったなぁー」と思っていると、理事長はじめ近くにいた教職員までもが、なんだか嬉しそうに、じゃぁ、ホールでやろう、エアコンつけて、預かりの子どもたちに聞かせよう、マイクも用意して……と、どんどん話が大きくなり、結局、ホールのステージで発表してもらい、それを園内にいる園児の皆さんと教職員で聞くという会になっていました。

本番は、powerpointで発表するらしいのですが、今日は印刷されたプリントをめくりながら、発表者が次々に活動報告をしてくれました。その発表後に、先生方が質問したり、感想を述べたりと、卒園生の活動に対して温かな励ましのコメントが続きました。

私はこの突然の訪問者に対し、困惑しつつも、その活動内容の発表を聞き、
「へぇー、なかなかやるなー」と感心してしまいました。毎週、入間川などのゴミ拾い、公園での生きもの探しや植樹活動、活動基金としての募金活動など、小学校の総合学習で教師主導でやるようなことを、週末のボランティアでやっているというのは凄いことです。それと、「ひかり幼稚園で発表会をしたい」と思ってくれたことや、アポなしでもなんでも、仲間みんなで来てくれたそのお気持ちと行動力が嬉しかったです!

地球温暖化がますます深刻化するなかで、こうした小中学生たちのいきいきとした環境への取り組みは、私には眩しくみえました。
ぐるぐるモンスターの皆さん、今日は本当にありがとう!本大会でもがんばってね!

*掲載の写真は、ぐるぐるモンスターさんの提供です。ホールでの発表会の後は、プール掃除も手伝ってくれました!ありがとう!(2024.9.2)

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。