「はい、お薬ですよー。あーん」とはいかない“クジャクのピーちゃん“に対して、いかにちゃんと薬(粉薬、錠剤、液体の3種類)を飲ませるか”が、獣医師から私たちに与えられた次なるミッションです。
「この粉薬は全部残さず飲ませて下さい。粒餌(ニワトリの餌)に混ぜるのではなく、全部です。好んで食べてくれるドッグフード等の大粒の餌をふやかせて、その中に練り込んで丸呑みさせるのがベストです」などとアドバイスしてもらいました。
というわけで、今日は、まずクジャク小屋の中に、薬を飲ませるピーちゃんだけの小部屋を作るところからはじめました。N先生とH先生とで、ピーちゃんだけをピーター(うさぎ)の屋外用の大きな柵に入れて、その上に木の板などで蓋をしました。ここまででもピーちゃんらクジャク3羽は、パニックです。
そして、少し落ち着いたところで、ピーちゃんの朝ご飯になるわけですが、まず試供品としてもらってきたドッグフードを食べるか?のチェックです。朝から絶食のピーちゃんは、お腹が空いているはずです。そこで、ドックフードを5粒与えてみましたが、警戒してか食べません。そう言えば、これまで時々、緑の葉(キャベツなど)をあげた時、メスの2羽が率先して食べに近づいて来たことを思い出し、今日たまたまうさぎのピーターのゲージの中に、どなたかがあげてくださったブロッコリーのかけらが食べ残されていたので、それをもらい、クジャクが食べやすいであろうサイコロサイズにハサミで切って、あげてみました。すると、なんとそそくさと近づいてきてパクパクッと食べるではありませんか!よしっ!
これを利用して、大好きなブロッコリーのすぐ横にドッグフードを置いておけば、勢いで食べるのでは?と、仮説を立て、実験です。サイコロサイズのブロッコリーの10個のすぐ横に、ドッグフード5粒をおいてみました。すると、ピーちゃんは、まずブロッコリーを先に食べ、そのままドッグフードも食べてしまったのです!よしっ!
次に、粉薬をいかに飲ませるかですが、獣医から言われた「ドッグフードをふやかして、粉薬を中に入れる」ですが、これが上手くいきません。そこで、妥協策として、ふやかしたドッグフードの表面が少しベタベタするので、これに粉薬をまぶすことにしました。そして、錠剤の方ですが、丸い錠剤1錠を指定のサイズ(4分の1)にカッターで小さく割って、これをブロッコリーにナイフで溝を掘って、そこに錠剤のかけらを埋め込んでみました。
さて、これをピーちゃんにあげたら、なんと薬をまぶしたドッグフードも錠剤が埋め込まれたブロッコリーも、パクパクッと食べてしまったのです!やったー!液体の飲み薬は、水飲み皿に数滴垂らすのみで良いとのこと。
私のはじめての「ピーちゃんのお薬大作戦」はなんとか成功!?しました。が、今日は、ほぼこれだけの一日になってしまいました。園長としては、これで良かったのか?悩むところです。園児の皆さんとは、ほとんどお話もお遊びもできず、ごめんなさい。
明日は、もっと子どもたちを巻き込んで、「生き物の命と健康」のようなテーマを一緒に体験的に考えられるような、一日にしようと思います。園長のチャレンジは続く……。
*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。