園長 東 晴也
19日(土)、昨年度のひかり会(保護者会)有志の皆さんによる「(仮称)味噌つくりの会」が、ホールで行われました。事前に各自がご家庭で茹でてきた大豆を、子どもたちと一緒に手でつぶして、麹(こうじ)と塩を混ぜて、用意してきたケースに密閉していくという過程を、多くの参加者の皆さんが、ホールで大豆まみれになりながら、その作業(味噌つくりの仕込み)を楽しんでおられるようでした!
(怒られるかもしれませんが…)私にとって意外だったのは、スマホを巧みに操る若いお母さまたちが、「味噌作り」という日本古来の伝統的なとてもしぶい食文化に進んで関わっておられる姿です。
しばらく前、企画者のHさんに、
「なぜ、味噌作りなのですか?」と聞いた時に、これまた意外な答えが返って来ました。.
それは、
「私よりも主人の方がそういうことに関心があるんですよ……。」
「へぇ~。」
それで、味噌作り当日に、園に来られていたHさんのご主人に、
「なぜ味噌作りなのですか?」と伺ったのです。すると、Hさんのご主人は、
「私の実家では、いつも味噌を作っていて、それを普通に食べていたんです。それで私が成人して、実家を出て、普通に店に売っている味噌を買って食べたときに違和感があったんです。それから、食べるものを意識するようになったのです……」と、こんなような返答でした。
私は、強く共感して、その場に固まってしまうように感じました。
そうだよな!!ホンモノ(の味噌)が分かると、それ以外のものとの違いが分かる!若いときに、本物の味噌(の味)を知ったHさんのご主人は、他との違いが分かるようになっていたのですね。
若いときに、本物を知ることの大切さをあらためて教えられたひとときでした。この世の多くのニセモノに騙されず、自分を本当に豊かにしてくれるホンモノを嗅ぎ分ける嗅覚がほしいです。
私たちひかり幼稚園も、本物の経験を、本物の喜びを、園児の皆さんが経験し、味わってもらえるような保育をめざしていきたいです。(2025.4.19)
*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。