内面を整える ―シュタイナー教育の現場から―

狭山ひかり幼稚園

 

園長  東 晴也

ルドルフ・シュタイナーの人間観、教育理念をベースとしたこども園が狭山市内にあるということを聞いて、いつか見学に行きたいと思っていたことが先日実現しました。その名は、エデュフィールドそらいろこども園。

現在、全園児10名の小さなこども園でしたが、それ以上に落ち着いた雰囲気とその保育の根底にあるしっかりとした揺るぎない地層のようなもの(建学の理念)を感じました。人工的に作られた遊具は一切なく、自然の素材を子供が使いやすいように加工し、蜜ろうでコーティングされた丸くて温かみのある自然の遊具が、木製の棚にていねいに並んでいました。例えば、木、羊毛、木綿など。園児が少ないということ以上に、園内の静けさを感じたのは、その先生方がそもそも大事にしている価値観にあると思いました。

見学の最後に、副園長の大澤純子先生に、
「この園で最も大切にしていることって何ですか?」
という問いを投げかけた時に、先生は少し考えてから、
「園児をどうこうするということではなく、教師自らが『内面を整える』ということだと思います」
と答えられました。教師が自分の内面をいかに整えて子どもたちの前に立つか。その内面に触れた子供たちは、必ずその影響を受けて、子どもたちの内面に静かに響いていく、というようなことだと私は理解しました。

さらに私は、
「そのために先生方はどのようなことをされているのですか? 例えば、仏教徒だったら仏典を読んだりお経を唱えたり瞑想したりするだろうし、キリスト教徒だったら聖書を読み、讃美し、祈ることで、そのような信徒の内面を整えていこうとするような気がしますが、シュタイナー教育の先生方はどうしているんですか?」
と、聞いたら、先生は、
「自分自身との闘いです」
と、少し笑いながら答えてくださいました。

実質30分程度の短い見学でしたが、子どもたちを優しく見守り育てたいという保育者としての共通の願いを感じ、またシュタイナー教育の一端にふれさせていただけた気がして、嬉しい出会いとなりました。ありがとうございました。
また、訪問させてください。(2026.10.26.)

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。